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トピックス

新型インフルエンザについて

 今回流行している豚由来の新型インフルエンザウイルスは遺伝子型がH1N1の「弱毒型」です。強毒型になりうるのは、鳥インフルエンザH5N1などH5やH7がつく型に限られますが、弱毒型なら安心というわけではありません。インフルエンザウイルスの「弱毒型」というのは、症状が軽いという意味ではないからです。  
 1918年から世界中で流行したスペイン風邪(H1N1)も弱毒型でした。スペイン風邪の流行は2度、3度と波状に押し寄せ、2年間続き、全世界で約4千万人の死者を出しました。通常のインフルエンザと違って暑い時期に流行したこと、高齢者だけでなく壮健な若者が多く死亡したことも有名です。
 今の時代、日本だけが新型インフルエンザの流行を免れるのは難しいでしょう。インフルエンザの迅速検査が可能になって明らかになったのですが、高熱が出ないインフルエンザ感染も存在しますし、約10日間といわれる新型インフルエンザの潜伏期間にも幅があります。症状や潜伏期間に個人差がありますから、全ての感染者を水際で把握するのは困難でしょう。
 ただ、今の所、メキシコ以外の国では新型インフルエンザの死亡率は低く、タミフルやリレンザなどの抗ウイルス薬の効果も確認されていますので、あまり神経質になる必要はないでしょう。

 現時点で新型インフルエンザのワクチンは存在しませんので、以下のような一般的対応で感染の危険を減らすよう努力してください。

  1. インフルエンザの主な感染経路は、咳やクシャミによる飛沫感染です。公共輸送機関などではマスクを着け、人込みや繁華街に不必要に出かけるのを避けましょう。外出から帰宅したら、できるだけ早くウガイと手洗いをしてください。
  2. 居室や寝室を十分加湿し、こまめに換気しましょう。
  3. 免疫力が低下しないよう、栄養や睡眠を十分とりましょう。
  4. ポリフェノールを1日50mg以上摂取することで、ウイルス感染への抵抗力が増すといわれています。
  5. インフルエンザにかかった子供さんに使用できる解熱剤はアセトアミノフェンだけですので、市販の風邪薬や解熱剤は与えないようにしてください。
  6. 心臓や呼吸器、腎臓に障害がある方や高齢者は、肺炎の合併を防ぐため、肺炎球菌ワクチンの接種をお勧めします。
  7. 5歳未満の子供さんは、脳炎・髄膜炎の合併を防ぐため、Hibワクチン(インフルエンザ菌b型)の接種をお勧めします。